動作分析を的確に行うことができると、将来の故障や
現在の不調の原因を客観的に把握することができるようになります。
一流のアスリートやプロスポーツの選手、コーチ、
トレーナー、熟練したセラピストの多くは、
この動作分析をする能力がずば抜けています。
動作分析を活用することは、ほんのちょっとした
動きや姿勢で結果が大きく左右されるスポーツの
分野においては無くてはならない生命線とも言える
技術の一つです。
今回は、人気ユーチューバー(ヴァンゆん)の
ヴァンビくんについても動作分析しています。
(※勝手にすみません(^_^;))
参考にしてみてください!
以前の動作分析の方法について
一昔前までは、動作分析ソフトといえば、かなり
高額で、カメラを三次元に配置した特殊な環境でしか
行えなかったように思います。
歩行分析で床反力と三次元のカメラを配置した
環境での結果は、運動学の教科書などによく
取り上げられていました。
(床反力自体は、現在でも歩行分析に使われており
有効な動作分析のツールであることは変わりません。)
スマートフォンでの動作分析が可能な時代に!
現在のIT技術、カメラの小型高性能化、
CPU処理能力の飛躍的な進歩によって
スマートフォンを使っての本格的な動作分析が可能な
時代になってきています。
もはや、大掛かりな環境設定をしなくても
どこでも手軽に、しかも正確に動作分析を
行うことが可能となっています。
いい時代になりました^^
角度計(ゴニオメーター)がいらない時代に!
関節角度計(ゴニオメーター)は、現在でも使われて
いますが、計測方法によって誤差が生じたり、
計測者によっても計測値が異なるデメリットがあります。
そのようにならないように測定方法は規定してありますが
どうしても、そうなります(^_^;)
でも・・
Angulus: 写真・動画上の角度測定 (旧名Angle)
このアプリです。
写真を元に関節角度を測定すれば
そのようなデメリットが解決します!
動作分析アプリ(無料)
動作分析に使用できるアプリは、色々と出ています。
ただし、動作分析アプリを使って全自動で
答えを出してくれるような機能はありません(^_^;)
やはり、アプリはあくまで動作分析のツールとして
活用するというスタンスが必要のようです。
もっとも簡単な動作分析アプリは、動画を
スローモーションで再生してくれるアプリです。
スピードのあるスポーツ場面での動作を分析
するには、このようなスローモーション再生が欠かせません。
他にも、スローモーション再生に関するアプリは
ありますので、色々と試して
使いやすいものを選ぶのが早いです。
アプリの中には、自動更新して課金されるものも
ありますので注意が必要です。
(ご注意を!)
動作分析の評価と考察の考え方
実は、これが一番重要です。
動作分析するソフトを使っても、評価や考え方が
しっかりしていないと有効なアプローチ方法は
みつかりません。
動作分析に関する考え方、臨床推論については
分析者によって様々な捉え方があります。
ポイントは、臨床推論をしてからの
裏付けです。
その考え方が正しいのか、修正が必要なのかを
検討(再評価)する必要があります。
動作分析が上達するとどうなるか?
熟練した分析者であれば、
「動作分析から推論した考察」=「裏付け評価」
となります。
ここまで行くと、その人の座っている姿勢や
立っている姿勢を見ただけで、大まかに
どこの筋や関節に問題があるのか?
その人の癖、仕事やスポーツ、趣味、日常生活など
による偏った身体の使い方などが分かるようになります。
単純に短縮している筋をストレッチするアプローチ
ではなく、延長している筋や出力の足りない筋の再教育、
身体の使い方の指導、フォーム改善のポイントなども
具体的に示すことができるようになります。
もちろん、なぜ、筋が短縮したり延長したり
しているのか、原因も分かるようになります。
具体的な動作分析について
実際にどのように分析するのか?
実例を示しながら、動作分析の一つの考え方について
説明します。
以下に示す動作分析の考え方は、臨床推論の一つの
考え方です。
人気ユーチューバー(ヴァンゆん)を分析?!
せっかくなので、好きなユーチューバーの方の
動作分析をしてみました。
(※勝手にすみません・・(^_^;))
もちろん、直接お会いしたことはありませんので
ユーチューブ動画の分析になります。
今回は、ヴァンビくんについて
思いつくままに分析してました。
いつも動画の最初にされている、あの動作です・・
「・・ヴァンゆんです・・!」
話題の美男美女YouTuberコンビ #ヴァンゆん の #ヴァンビ さん& #ゆん さんからモデルプレス読者にメッセージ💕
2人の関係性って一体…❓目指す夢とは…❓✨
🔻インタビューはこちらhttps://t.co/P5OgRrRk6h pic.twitter.com/SqDdsQrer0
— モデルプレス (@modelpress) 2019年10月8日
ヴァンビくん(向かって右の男性)の動作や姿勢を見て
どのような分析をされますか?
重心の位置は?
・・右足重心ですね~!
骨盤の位置は?
・・右足重心なので、右骨盤が上がっており
左骨盤が下がっています。
腰背部の筋は、右側が短縮、左側が延長傾向です。
体幹の位置は?
・・若干左回旋傾向です。
骨盤の位置とも合わせると、右の腹筋群および
右の背筋郡が短縮傾向にあると考えられます。
靴のヘリ具合は?
・・このような重心のかかり方であれば、
右の靴の外側、左靴の内側の減りが多くなっている
可能性が高いと考えられます。
頸部の位置は?
・・総じて左側(向かって右)に傾斜しています。
・・左回旋傾向です。
ですので、左側の頸部の筋の短縮、右側の
頸部の筋の延長が考えられます。
肩こりは、左側が強い可能性が高いです。
左の僧帽筋、後頭下筋群の短縮も考えられます。
原宿の竹下通り歩いたらヴァンゆんの大名行列みたいになって人集まり過ぎて警察出動ピーポーしたらしいつまり俺らは歩くインスタスポット。 pic.twitter.com/CiVcrrpV1j
— ヴァンビ♋️🔥🦌【ヴァンゆん】 (@the_Vambi) 2019年10月14日
他の写真でも同様のようです。
頭頸部の回旋可動域は、左回旋がよく周り
右側への回旋は左回旋よりも少なくなっている
可能性があります。
ある番組の収録で
ヴァンゆんさんとご一緒しました!
このようにテレビでYouTuberさんとご一緒するのはとてつもなく嬉しい^_^
いつかコラボお願いします🙇♂️ pic.twitter.com/MwtjqomnFN— カジサック (@kajisac_onashas) 2019年9月29日
この写真をみると、ヴァンビくんの首は右に傾斜
しているように見えますが、肩甲帯との関係を
みると、実際には相対的に左に傾斜しています。
ゆんちゃんは、その逆ですね。
肩位置は?
・・やはり、右側が下がったような状態です。
(骨盤は、右側が上がっていますので
当然の反応だと思います。)
なぜ、このような姿勢の変化が見られるのか?
おそらく、ヴァンゆんのコンビ動画でいつも
同じ位置にヴァンビくんがいるためにおこって
いるのかもしれません。
ちょっと言い過ぎかもしれませんがユーチューバー
としての職業病かも・・(^_^;)
あくまで、個人的な感想です・・・。
結果は、確かめようがないのですが、
同じような条件にある人をみつけて評価してみると
分かるかもしれません。
ちなみに、向かって左側にいる「ゆんちゃん」は?
重心が色々変化していますが、
左重心となっているように思います。
これもヴァンゆんコンビの立ち位置が関係しているのかも
しれません。
🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈
【TV出演情報】
10/8(火)19:00〜
📺TBS『この差って何ですか?SP』
に、ゆんが出演します!!https://t.co/6kJ5QqsZTtまさかの2時間SP &ゴールデンタイム
のゲストです観てね😭🔥✨番組Twitter@konosa_tbs#ヴァンゆん#ゆん#TBS#この差
🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈🎉🌈 pic.twitter.com/2OpBpzrxdF
— ➳♡ゆん 🧸🍼【ヴァンゆん】 (@_yuuun_s2) 2019年10月1日
ゆんちゃんのこの姿勢も同じように
左足重心になっています。
他にも、色々な考え方や捉え方があります。
答えは、一つではありません。
※ヴァンビくんの動作分析をしましたが、
よほどトレーニングしたアスリートでも
多かれ少なかれ左右差はありますので
ご心配なく!
右利き左利きがあるのも、その要因の
一つですし、厳密に分析すると
骨の長さも左右同じではなく、
若干違いがあります。
アスリートが左右違うサイズの靴を選ぶのも
そのような違いがあるからです。
改善方法はどうすればよいか?
ここまで勝手に分析させてもらっていますので、
一応、改善方法についても書きました。
- 短縮している筋のストレッチ
- 延長している筋の出力を上げる
- 狭くなっている関節可動域を広げる
繰り返しの動作の習慣によって、このような左右差が
生まれてしまうケースが殆どですので、
一旦、リセットしてあげてから
その後は、左右同じような使い方となるような工夫が
必要です。
それが困難な場合は、ストレッチなどのトレーニングを
別メニューとして取り入れる必要があります。
概略は、このようになります。
分析に必要な知識
オーソドックスな分析方法ですが、
姿勢分析には、解剖学、運動学、姿勢反射、疾病に
関する理解が必要です。
解剖学や運動学の知識は、最低限必要です。
スポーツ動作を分析するのであれば、その競技に
関する知識や場合によっては経験も要求されます。
姿勢反射や疾病に関する理解に関しては、疾病に
罹患している人の動作を分析する上では必要です。
中枢神経疾患であれば、反射が亢進したり
異常な姿勢反射が出たりしますし、
麻痺によっては、高次脳機能障害による
空間認知の問題が影響したりしてきます。
錐体外路症状に関しても同様で、どうしても
その疾患(例えばパーキンソン病など)で
生じやすい姿勢や拘縮などがありますので・・。