肩甲挙筋の起始停止作用と支配神経!浅背筋第2層<その1>とは?

浅背筋第2層の筋には、肩甲挙筋、
小菱形筋、大菱形筋の3つがあります。

浅背筋第2層の筋は、浅背筋
第1層の筋である僧帽筋
被われており、肩甲骨の運動に
関係します。

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浅背筋とは?

上肢の動きに関係する筋の中で
棘突起から起こる背部の浅層にある
筋が浅背筋です。

また、棘突起から腕に作用する筋
なので棘腕筋(きょくわんきん)とも
呼ばれています。

この浅背筋には、皮膚の表面に近く
背部の最も表層にある「第1層」の
筋と、その下の「第2層」からなります。

浅背筋第2層の筋

浅背筋(第2層)の筋
肩甲挙筋 levator scapulae
小菱形筋 rhomboid minor
大菱形筋 rhomboid major

肩甲挙筋の概要

肩甲挙筋の上1/3は胸鎖乳突筋に、
下1/3は僧帽筋に被われます。

触診について

触知は板状筋と中斜角筋の間の側方で可能です。

肩甲挙筋の起始

・C1~4横突起
(C3,4は横突起の後結節)

肩甲挙筋の走行

斜め下方に下ります。

肩甲挙筋の停止

・肩甲骨の上角(じょうかく)
・肩甲骨の内側縁上部

小菱形筋の付着部よりも
上の部分へ付着します。

左の肩甲骨を背面から見た図です。
筋の付着部が図示してあります。

肩甲骨の上角とは?

右の肩甲骨を背面から見たところです。
赤丸の部分が上角です。

肩甲骨の上角は、肩甲骨の内側上部
の角で内側縁と上縁の間にあります。
肩甲挙筋の一部が付きます。
位置は、T1とT2棘突起の間の高さ
で、第2肋骨の高さと一致します。

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肩甲挙筋の作用

・肩甲骨の挙上、下方回旋、内転

・頸部の屈曲、伸展、側屈、同側回旋

肩甲挙筋の支配神経・髄節

・頚神経前枝(C3,4)
・肩甲背神経(C4,5)

二重神経支配の筋です。

肩甲背神経

肩甲背神経は、肩甲挙筋、小菱形筋、
大菱形筋の深部を肩甲骨内側縁に
沿って下行しながら筋を支配します。

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